保湿の大切さ

肌が整えば、心も整う。〜皮膚科医が伝えたい「保湿」の本当の価値〜

こんにちは、院長の青山真緒です。日々、多くの患者さんと向き合う中で、私が何よりも大切にお伝えしていることがあります。それは、スキンケアの基本中の基本である「保湿」についてです。
「毎日塗っているけれど、なんとなく習慣になっているだけ」
そんな方も多いかもしれません。ですが、保湿は単に肌を潤すだけでなく、あなたの毎日を支える大切な役割を持っているのです。
今回は改めて、その「保湿の役割」についてお話ししたいと思います。

お肌のバリアは「天然のプロテクター」

私たちの皮膚の表面には、わずか0.02mm(ラップ1枚分ほど)の「角質層」があります。この極めて薄い層が、乾燥や外部刺激から心と体を守る「バリア」として働いています。
よく、このバリアは「レンガ造りの壁」に例えられます。

  • レンガにあたるのが「角質細胞」
  • セメントの役割をするのが「セラミド」などの細胞間脂質

このレンガとセメントが隙間なく、きれいに積み重なっている状態こそが、健やかなお肌の条件です。

潤いの「蓋」と「層」

バリア機能がしっかり働いていると、体内の大切な水分が逃げ出すのを防ぐと同時に、花粉やほこり、細菌などの「侵入者」を跳ね返してくれます。
しかし、洗顔で強くこすりすぎたり、空気が乾燥したりすると、この大切な「セメント」が溶け出し、壁に隙間ができてしまいます。すると、そこから水分が蒸発し、お肌は砂漠のようにカラカラに……。これが、いわゆる「乾燥肌」の状態です。

保湿は、お肌に「休息」をあげること

保湿ケアは、崩れかけた「レンガの壁」を整え、足りなくなった「セメント」を補ってあげる作業です。

「今日も一日、外の刺激から守ってくれてありがとう」

そんな気持ちで保湿剤を塗ってあげると、お肌のバリアはまた元気を取り戻してくれます。
肌が乾燥してバリアが崩れると、普段は何でもないような刺激にも敏感になり、かゆみや赤みといったトラブルが起きやすくなります。
お肌の不調は、想像以上にQOL(生活の質)を下げるものです。鏡を見て「なんとなく調子が悪い」と感じるだけで、その日一日が憂鬱になってしまった経験は、誰にでもあるのではないでしょうか。
保湿とは、この大切なバリアを補修し、「ゆらがない自分」を作ってあげることなのです。

「手当て」をするように、優しく

保湿ケアをするときは、ぜひ手のひら全体を使って、肌の感触を確かめながら優しく馴染ませてみてください。
忙しい毎日の中で、自分の肌に丁寧に触れる時間は、自分自身の状態に耳を傾ける時間でもあります。「今日は少し乾燥しているな」「お疲れ気味かな」と気づいてあげること。その「自分を慈しむひととき」が、お肌だけでなく、心まで解きほぐしてくれるはずです。

明日の自分が、もっと好きになるために

お肌の調子が良いと、朝、鏡を見るのが少しだけ楽しみになりませんか?
表情が明るくなると、不思議と気持ちまで前向きになり、周囲への接し方も柔らかくなっていくものです。

「肌が整う。心が整う。明日がもっと好きになる。」

そんなポジティブな変化を感じていただけるよう、私たちはこれからも一人ひとりの患者さんに寄り添い、サポートしていきたいと考えています。
保湿ケアで気になることや、ご自身の肌質に合ったケアを知りたいときは、いつでもお気軽にご相談ください。

次回予告:保湿とアレルギーの意外な関係
皆さんは、保湿とアレルギーに深い関係があることをご存知でしょうか?次回のコラムでは、最新の知見を交えてお話しさせていただきます。どうぞお楽しみに!

亀戸皮膚科 青山クリニック 院長

青山真緒

Mao Aoyama

亀戸皮膚科 青山クリニック

〒136-0071 東京都江東区亀戸6-31-6 KAMEIDO CLOCK 4階

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